De RS125: アルゼンチンGPがMotoGP2016を占う本当のレースかもしれない...?

2016年3月30日水曜日

アルゼンチンGPがMotoGP2016を占う本当のレースかもしれない...?


アルゼンチンGP:テルマス・デ・リオ・オンド

 カタールGPは特殊なGPであった。セッティングや環境、ナイトレースなどだけではなく、レース2週間前にテストが行われることだ。その点アルゼンチンGPが行われる、テルマス・デ・リオ・オンドはそのような準備をすることなく望む、はじめてのGPになる。そういった意味で、このGPが今シーズンを占う、本当のレースになるかも知れない。


 過去、ロレンソはアルゼンチンGPでは、2014年の3位表彰台が唯一の表彰台だ。MotoGPのカレンダーの中で、彼が最も苦手とするサーキットといえるだろうが、ミシュランタイヤがその状況を変えるかもしれない。


 アンドレア・ドヴィチオーゾにとって2016年は、今のところ2015年の焼き直しのようなシーズンになっている。2015年はカタールでヤマハのファクトリー勢と勝負し、すんでのところで優勝を逃した。この歴史が繰り返されるのならば、2015年、彼はアルゼンチン・ラウンドで、2位を獲得しており、ドヴィチオーゾにとっては幸運であろう、しかも今年のカタールでのドゥカティのストレートでのエンジンパワーは疑いの余地がない。


 トップスピードではチームメートのイアンノーネがウォームアップ・ラップで351.2km/hを記録しており、おそらく彼のキャリア、そしてMotoGPの歴史上最も速いエンジンのひとつと言って良いだろう。テルマス・デ・リオ・オンドは4,806kmのコースの中で、1,076kmのロング・ストレートがある。"The Maniac"(ザ・マニアック)の異名をとる彼はこのコースでトップ10フィニッシュを続けているが,2015年は最終コーナーで表彰台を逃した。


表彰台でマラドーナのユニフォームを着るバレンティーノ・ロッシ


 2015年のレースを振り返ると、バレンティーノ・ロッシが優勝を飾り、表彰台でマラドーナの10番のユニフォームを着ていたことが印象的だったが、この数字は2016年も彼が狙うことになる、10度目のタイトルとかけてのことだった。カタールでは0.1秒差で表彰台をを逃してしまったが、イタリア人のロッシが、リアにソフトタイヤを選んでいたらレースはどうなっていたのか、疑問の残るところではある。

 
 2015 年のアルゼンチンはそのタイヤが重要な要素であった。ロッシは近年稀に見る、歴史的なチャージを見せて優勝を飾った。彼は2016年も同様の戦略で臨むのだろうか、またロレンソがリードしたカタールのように前線で強い走りを見せるのだろうか。


8番グリッドからスタートしたロッシは20ラップ目にサーキットレコードを記録。猛チャージを見せた


 ミシュランはアルゼンチンでもテストを行い新しい挑戦の連続だ。タイヤのオプションはおそらく、フロントがハード、ミディアム、リアもハード、ミディアムだろう。今シーズンはじめてのウェット、インターミディエイト・タイヤも用意されている。
 

 マルク・マルケスにとってはまた別のテストになるだろう、カタールでは開幕前のテストのデータを利用して、レースでは良いセッティングを見出すことが出来たが、アルゼンチンでそれは不可能だ。マルケスとホンダの実力は未だに未知の状況だ。上手くいくテストもあれば、そうでないものもあった。彼はアルゼンチンでは2014優勝し、2015年は転倒リタイヤに終わっている。

 
 カル・クラッチローにとっては2015年に続き2度目のアルゼンチンであるが、去年は、はじめてのコースで表彰台に上っており2015年、彼の唯一の表彰台だ。開幕戦ではマシンのトラブルによって、転倒リタイヤを強いられた。

 ロレンソは連勝することが出来るのか?ロッシが2015年の勝利を再現するのか?またはドゥカティ勢が約6シーズンぶりの表彰台の真ん中を勝ち取るのか?我々はアルゼンチンGPを見届けることとしよう。

From roadracingworld.com
Pictures from motogp.com  mesinbalap.com
 


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